⑤医学部への絶望と再受験のきっかけ

またしても第1志望に落ちてしまった自分。

それなのに自己嫌悪はあまりありませんでした。

むしろ、気分を切り替えて新生活が始まることに希望を見出していたのです。

教員免許を取ろうかなとか、どのサークルに入ろうかなとか、そういうことを考えていました。

当然、すでに医学部再受験などはまったくもって眼中にないのですが、

思いもよらず「医学部の先輩」と仲良くなり、医学部の情報はたくさん入ってきました。

今回は当時の大学生活のことも少し振れてみようと思います。

 

社会問題系サークルには気を付けろ!

大学に入ると、各サークルから新入生は大歓迎されます。

大学の正門からズラリとサークルの先輩方が並んでおり、

新入生を勧誘するのです。

 

しかし、僕はある程度入るサークルは決めていました。

それは次の2つです。

 

◎政治経済などを研究するサークル

◎漫画などの創作系サークル

 

 

大学のサークルはいくつでも好きなだけ入れます。

ただし、政治経済問題系サークルは気を付けないければなりません。

怪しい政治団体や宗教とつながっている可能性があるからです。

そんなことを知る由もない自分は、いくつか政治問題系サークルも見て回るのですが、

運が良い事に、なんとなく雰囲気でわかったんですよね。汗

あー、これはヤバイなと。。。

 

中にはあの「オウム真理教」が運営するサークルもありましたね。

「日本インド化計画」とか言う名前だったような気もしますが、

もちろん、大槻ケンヂとは何の関係もありません。苦笑

 

そんな中で比較的まともだなと思ったサークルに入りました。

そのサークルは、今でいうところのリベラルな人たちで集まって、

某社会問題系雑誌を読みながら社会問題を語ろうというサークルでした。

 

そして夢は全て打ち砕かれる(苦笑)

そのサークルは自由で、暇なときに顔を出すくらいでOKなサークルでした。

部員も10名もいなかったと思います。苦笑

 

でも、かなり皆さん勉強家でしたね。

その中に、自称インテリを名乗る「N氏」というキレモノがいまして。

それはもう、誰よりも知識があり、弁も立つ人でした。

こちらが何か夢を語ろうものなら、あっという間に論破されて見事に打ち砕かれたものです。

 

こういう「なんでも否定する人」っているじゃないですか。笑

嫌な人じゃなかったんですが、こちらが何かを発すれば、

「なぜ、そう思うのか?」を徹底的に詰問し、

その矛盾点や問題点をパッと洗い出して、最終的に一言、

「その程度の認識で、それをしようなんて甘いんじゃないの?」

で終わるわけです。笑

 

官僚になりたいという夢も、いろいろとN氏と議論をした挙句、

やっぱり考えが甘いなあと自分自身で納得してあきらめた記憶があります。

いやあ、夢が破れるの速すぎでしょう。笑

 

医学部の先輩から聞いた医学部の絶望的な話

そのサークルには医学部の先輩が2名いました。

一人は実家が自営業、25歳で医学部入学したT氏。

 

もう一人は実家が医者で現役で入学し、医学部4年なんだけど4年ほど留年しているI氏。

I氏は何故留年しているかというと、本人曰く「やる気がしない」そうでして。苦笑

ちょいちょい家庭教師のバイトを医学部時給で紹介してくれた、とても面倒見の良い先輩でした。

 

一方、T氏はさらに面倒見の良い人だったのですが、なぜか日本の戦後補償の話ばかりしてくるので、だんだん敬遠し始めたんです。汗

でも、だんだんと砕けた感じの話ができるようになるにつれ、

「キミも医学部に入ればいいよ、今からでも間に合うよ」

などという話もすれば、

「医学部生は最悪だ、まともな人間の心を持ったやつなんていやしない!」

なんて話までするようになりました。

 

医学部生が冷たい奴ばかりだという話は、I氏も同じ感想だったようで、

同じような趣旨の話を何度か聞いたことがあります。。。汗

 

ちなみに、とくにT氏が声を大にして言っていたのは、

もしも自分の病院に(当時のエイズ等)難病患者や面倒な処置が必要な患者が来たらどうするか?という質問に対して、

医学部クラスの誰もが口をそろえて、「断るに決まってる」と答えたことでした。

怒りというか、激しく嘆いていましたね。

もちろん「断る」理由は色々とあると思いますけどね。

 

まあ、このように医学部の話になればいつも、

「冷たい人間ばかりだ」と言っていたのを思い出します。

僕はこの時、医者も人間なんだよなあって思った記憶があります。

医者と言えども、好き嫌いはあるし、嫌な奴もいるんですよ。

聖人ばかりじゃないんです。

いや、むしろ、聖人なんて少ないと思った方が良いかもしれません。

期待の反動で落胆しないためにもね。苦笑

 

何のために医学部に行くのか?

ところで、ここのサークルの人たちの何に僕が共感したかというと、

「人の為になりたい」という思いをみんなが持っていることでした。

とくに少数派に対する思いやりですね。

僕は昔から判官びいきな人なので、彼らに共感しないわけがないんです。苦笑

 

もちろん、今でいうパヨクのような反日的な先輩もいましたが、

でもそういう人でも地域で身障者の介助のボランティアをしていたり、

なんらかの慈善活動をしていたのです。

実際に、そういう活動をしている人に対して、なにもしてない僕は何も言えませんでしたね。

 

ちなみに医学部の先輩T氏は、ボランティアでエイズ問題(薬害、差別等)に取り組んでいたのです。

当時のエイズは不治の病で、確実に死ぬと言われており、同性愛者が感染する等いろいろと偏見が多かったですからね。

そういった偏見に基づいて冷たい発言をする医学部の同級生たちに嫌悪感を抱くのも無理はありません。

 

でも、そもそも何のために医師になるのかということですよね。

人を助けたいという思いがあれば、エイズが怖いだの、感染が怖いだの、そりゃ怖いですけど、

そこに立ち向かう意思や覚悟があれば、そのようなことは言ってられないはずなんです。

まだ自分の病院どころか実務もしてない学生のうちから「排除」を選択するなんてガッカリとしか思えません。

学生ならではの前向きなアプローチはないのか?と思いますよね。

 

この前もツイッターで医学部志望者がいたんです。

勉強を頑張っている人のツイートを見るのも好きなので、いろんな人のツイートをウォッチしてたんですが、

ある受験生が、公共の場で鼻をすする人に対して「迷惑だやめろ」とつぶやいていたのです。

そしてそれに対して「いいね」が医学部受験生仲間からポツポツはいるというのを見て、ちょっと違和感を感じました。

まあ子供ですしね、大人になればもっと寛容になるかと思います。

でも、子供だとしても、医師を目指すと公言しておいて、その程度の自覚しかないのかとは思いました。

 

基本的に僕の時代は、医学部生のほとんどは、受験エリートだから医学部を目指すというパターンが多い時代でもありました。

今でもそうかもしれませんけどね。

とはいえ、学生の段階で将来の職業を決めるなんて、多くの学生が出来っこないわけですし、

それを考えれば、医師になる自覚など持てないことは仕方ない事なのかもしれませんけどね。

いや、実際に自分が学生時代の時を思い出せば、間違いなく仕方のない事だろうと思うのです。

 

 

大学を出て、再受験を目指すまで

時は過ぎて大学を卒業し、そして、紆余曲折を経て、ITのエンジニアとして独立。

(ここまでの過程は、当ブログの別記事を読んでくださいね。苦笑)

 

その時ぼくは、今もたまに出会う「ある悩み」にぶつかっていました。

それは、なにもかもうまくいってしまって、次の目標が見つからないという悩みです。

世の中の人からすると贅沢な悩みかもしれません。

 

振り返ると、ITで独立した僕は、初年度から仕事が途切れることもなく、

年収も1年目からサラリーマン時代を超えてしまったのです。

もちろん、ここまでうまくいくとは全く予測してませんでした。

田舎暮らしをしながら、ボチボチ仕事して生きていこうと考えていたんですが、

あっというまにそのレベルを超えて、まさに理想の自分になっていたのです。

目標を達成してしまったのです。

 

普通の人なら、次は人を雇うとか、会社を大きくするとか、

恐らく、そっちの方向に進むと思うんです。

でも会社を大きくすることに何らモチベーションを得られない自分がいたのです。

僕は元々「家で仕事したかった」人ですし、それが第一の目的でしたから、

人を雇うなんてことは、余計な人間関係を増やすだけで何も面白い行為ではなかったのです。

人の人生を支える左右させるという、ものすごい重圧でもあります。

一人でノートPCだけあればどこでも仕事ができるという、そのライトな感覚が憧れだったのです。

 

なので、それを達成してしまうと、他に目指すことはなく、

ただ維持すれば良いだけなのです。

なんだか急に、惰性の毎日が続いているように感じてきたのです。

 

仕事は楽しいので難なくできるし、仕事も減ることはない。

このペースが定年までずっと続くと思ったら、不安になったのです。

不安というか物足りなく感じたのかもしれません。

 

そこで、ふと思いついたのが医学部受験でした。

当時の僕は、ボランティアで「人生相談」をやっていたんです。

ネットを通じて、カウンセラーみたいなことを自分なりにやっていたのです。

これをもっとレベルアップさせて、精神科医になれたらいいなあと思ったのです。

 

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