このご時世ですが、ITは逆に仕事が増えてしまって、それは喜ばしいことであるのですが趣味の時間があまりとれませんでした。
ていうか、世の中どうなってしまうのだろうかという思いが強くて、鬱とまではいかないまでも、ずっと頭と心の整理がつきませんでしたね。
それもあって、しばしブログを書く気持ちが萎えていたのも事実です。
でも、そんな時でもタヌコさんはいつものように寝て食べて遊んで、ナチュラルでいいですよねー。
散歩の時間が近づくとちょこんと座って待ってるし、遊びの時間が来ると僕を呼ぶしで、ルーティンを崩しませんね。笑
と、タヌコさんに激しく癒されつつも、その間はブログをあまり書けませんでしたので、今年は思いつくものからどんどん書いていこうと思っています。
あと、タヌコさんの漫画も描いてませんでしたので、夏くらいから再開したいなと思ってます。
今回みたいな、映画を見て面白かったよ!
みたいな軽い話も書いていこうかなと思っています。
目次
マロナの幻想的な物語り
さて、この土日で面白い犬の映画を見ました。
土曜の深夜にそろそろ寝ようと思った時、ふとテレビの番組表をみたらEテレ(教育テレビ)で映画をやってまして。
映画のタイトルは「マロナの幻想的な物語り」、解説には「ルーマニアの前衛的な映画」みたいなことが書いてありました。
ていうか「幻想」というワードに弱い自分…。苦笑
Eテレで映画なんてやるんだ?と思いつつも少しだけ期待してチャンネルを変えたら、ちょうど始まった直後でした。
最初の方がちょこっと見れませんでしたけど、女の子が犬と一緒に寝てる絵から始まったのを覚えています。
ペットを飼う時のマナーを守れ的な映画?
が、始まってみて絵を見た瞬間「幻想的じゃねえな」と余り期待感は湧かず…。苦笑
「もう寝るし、ほんのちょこっとだけ見よう」
と見始めました。
解説に「前衛的」とあるだけに、絵が激しくデザインチックと言うかチカチカ、テカテカ、ヌルヌルで見にくいです…。
「やっぱり、つまんなさそうだ」と思ったのですが、犬が主人公みたいなので、ちょっと興味が出て5分、10分と見てしまったのです。笑
そして徐々に物語が進むにつれ、この映画は恐らく犬を飼う時の注意を子供に教えるための映画かなと思いはじめました。
なるほど確かにEテレですからね。
いや、しかし子供向けならもっと昼間にやれよって話ですよね。
でも、話がさらに進むにつれ、「いや、これ大人向けだな」とも思い始めます。苦笑
大人たちのペットに対する向き合い方についても映画の中で風刺的に描かれていたからです。
コロリさんとの思い出も想起された
風刺的な内容もあって「幻想的な物語」というタイトルってどうかなって思いましたが、内容は面白かったです。
面白いといってもストーリー性は薄いのですが、じんわりと心にしみましたね…。
ペットに対する接し方とか、例えばコロリさんが初めて家にやってきた時、僕は犬を飼うのは初めてだったのです。
昼間は長い時間、僕とコロリさんと二人きりになるのですが、その時間はどう接したらよいのか?
犬というものがどういうものかわからず、所詮「犬」と見る時もあれば、「犬」に期待し過ぎる時も有り。
そんな当時の葛藤(とまではいかないかもしれないけど)が思い起こされましたね。
全般的には身勝手な飼い主と犬の話なのですが、身勝手ながらも愛情を持ち、その愛情が変化していく過程に視聴者の共感があるんだろうなと思いました。
映画自体は割と抽象的な内容なので、見る人によっては色んな感情や、思考が働くと思います。
ですので、この映画は犬と暮らす人は必見だなあって思いますね。
騙されたと思って見てみてください。笑
でも何よりも、シンプルな絵でありながらマロナがとても可愛らしいのです。
犬の仕草の描写とかもタヌコを見てるようで、ついつい重ねて見て微笑んでしまいました。
映画を見終わったとき、感極まって思わず寝てるタヌコさんに「タヌコ―♪」と声を掛けたらシカトされましたけどね。笑
でも、それで起こしちゃったのか、その後タヌコさんがクンクン鳴き出して、深夜に悪いことをしちゃいました。
あらすじ(ネタバレ)
「見たいけど見る暇ねえよ!」
という人のためにあらすじを書いておきます。
僕の記憶違いもあるかもしれませんが、だいたい筋は合ってると思います。苦笑
でも、ネタバレレベルなので、これから見る予定の人は読み飛ばしてね~。
<1>
マロナは9人兄弟で生まれた末っ子犬。
血統書付きの犬と、元野良犬の母から生まれたミックス犬です。
マロナはまだ幼いうちに、よその家に貰われて行きますが、間もなく飼い主に捨てられてしまいます。
捨て犬となったマロナはゴミ捨て場に住み着くようになると、まもなくして曲芸師の男に拾われます。
安住の地を見つけたマロナは喜んで、日々、曲芸師と一緒に街を行脚して曲芸を披露します。
ある日、曲芸師の才能をサーカス団のオーナーが見出し、大金を持ってスカウトします。
でも犬は一緒に連れていけないと言われて曲芸師は泣く泣く話を断ります。
話を断った曲芸師は「オマエを捨てるなんてできない」とマロナに言いながらも、大チャンスを逃したことを日々悔やみます。
その様子を見たマロナは「曲芸師の夢を潰すまい」と自ら曲芸師のもとを去ります。
「犬がいなけりゃよかったのに。」
みたいな身勝手な人間の心を犬は察知しますよという意味かもしれませんね。
<2>
再び野良犬となったマロナは工事現場のゴミ捨て場に住み着くようになります。
すると、工事現場の現場監督の男がマロナを見つけて、定期的にえさを与えるようになります。
クンクンとなつくマロナの情に負けた現場監督は、実家にマロナを連れて行きます。
しかし実家の母は(精神の?)病気を患っており、普段は穏やかなのですが夜になると狂暴化するのです。
平和に暮らしていたある日の夜、母が発作を起こし、皿や物をマロナに投げつけ、マロナは生死をさまよう大けがを負います。
現場監督は病院につれて行くと、怪我は徐々に良くなり退院となります。
それをみた現場監督の妻が「私たちが犬を引き取とう」と言い出します。
妻が犬が嫌いなことを知っていた現場監督は驚きますが喜びます。
マロナは現場監督の夫婦と一緒に住むことになりますが、徐々に妻が犬を毛嫌いします。
現場監督はなぜマロナを嫌うのかと妻に問ういます。
すると妻は「犬を救うという、ただ良いことをしたかったの。」と答えます。
結局マロナはリビングを追い出されて物置の部屋で暮らすことになります。
そのうち妻は周りの友人たちが血統書付きの犬を飼っていることを恨めしく思うようになります。
抜け毛が洋服についてみっともないと言い始め、どんどんマロナを邪魔者扱いするようになります。
現場監督は妻とケンカしますが、妻の懇願に負け、ついにマロナは屋外の裏庭で暮らすことになります。
慈善活動という名の自己満足、ついにはブランド物と同じように犬を扱う人間
犬が好きでもないのに飼い始めるとこうなっちゃいますよという戒めに聞こえました
<3>
ある日の夜、裏庭に怪しい人物たちが現れました。
犬をさらって金儲けをする犯罪者のようで、マロナは逃げ出します。
またしても野良犬となったマロナは公園で少女と出会います。
少女はマロナを家に連れていきますが、お母さんとお爺さんは大反対です。
でも少女の強い思いで、なんとかマロナを家で飼うことができたのです。
そのうち少女は成長して、マロナへの関心が薄れ、散歩にもいかなくなります。
女手一つで少女を育てる忙しいお母さんが散歩に行く様子を見て、お爺さんは犬を捨ててしまうぞと怒ります。
しかし、少女は勝手にしろと言い放ち、お爺さんは本当に森へマロナを捨てに行きます。
お爺さんは森へマロナを放しますが、やはり捨てられないとマロナの元へ再び戻ります。
その時でした。マロナと一緒に家に帰ろうとしたお爺さんは発作を起こして森で倒れてしまいます。
マロナは行き交う車の間を縫って家に急いで戻って、お爺さんが倒れたことを知らせたのです。
<4>
少女は改心したのかマロナを森へ散歩に連れ出します。
ところが、少女はマロナを森の木に縛って「1時間待ってて」と去ってしまいます。
友達と遊ぶ約束でもあったのか、誘惑に負けた少女はバスに乗って出かけてしまうのです。
ところが縛り付けた紐が緩かったのでしょう、マロナは森から抜け出して少女を追いかけます。
少女がバスに乗っていることに気が付いたマロナは、車の間をかいくぐってバスを追いかけます。
遠くまで、遠くまで追いかけたマロナ、ついに少女はマロナに気が付きます。
その時です、マロナは車にはねられてしまったのです…。
少女はぐったりと横たわったマロナの横で泣きながら後悔します。
この映画、少女と犬が横たわったシーンで始まります。
このシーンは実はマロナが車にはねられてしまった時の回想シーンだったことが最後にわかります。
悲しすぎる結末です。
でも、悲しさよりも、なんともいえないマロナの愛らしさ、そして無邪気さだけが不思議と残るんです。
なぜか・・・、なぜか、心があったかくなる不思議な映画です。
見てよかったな~と。
再放送はやらないのかな?
これ、面白いなあって思って翌日に妻に話したんですけども。
再放送ってやってないみたいですね。苦笑
でもNHKってよく再放送しますし、しばらくチェックしておきたいと思います。
ちなみにUNEXTとかにはありませんでした。
DVDとか売ってるみたいですけどね。
こちらは、公式サイトですのでご参考まで。
マロナの幻想的な物語り 公式サイト (maronas.info)
というわけで、ハートフルな犬の映画の話でした!