田舎暮らしとベジタリアン戦争

もう15年以上も前ですが田舎暮らしをするために、とある田舎の土地を不動産屋さんと見に行きました。

すると、隣の家のおばちゃんが外に出てきて、

「野菜が採れたら持って行ってやるよ」

と言ってくれまして……。

そのお気持ちはとても嬉しかったのですが、でも、もしも持ってきてくれても野菜が苦手な僕は食べずに捨てることになります。

どう答えようかと困っていたら不動産屋さんが、

「この子、野菜苦手だってさ!」

と、おばちゃんに言い放ち、その場は笑って乗り切ることができたのです。苦笑

 

田舎暮らしをしてるのに野菜を食べられないという罪悪感

でも、今思えば、

「なに?私の作った野菜が食えないだと?」

みたいに思われたら、田舎暮らしの初っ端から躓いたようなものでした。

 

が、むしろ、そんな心配はまったくの杞憂でした。

隣のおばちゃんは、とても良い人で、しかも面倒見の良い人だったので、僕の初めての孤独な田舎暮らしを度々フォローしてくれたのでした。

 

以前にも書きましたが僕は野菜が本当に苦手でして、今もまだ食べることができない野菜がたくさんあります。

とくにナスは最強です。笑

 

ちなみに野菜だけでなく、しいたけ、納豆、たくあんなども、口に入れると吐き気(反射的にオエっとなる)がして食べられないです。

吐き気がするということはきっと、生まれつきそれらを受け入れない味覚神経なんだと思います。苦笑

 

実際、仕事関係の人と食事に行ったときの話。

その人は「野菜が大好きだ」とおっしゃるので、

「野菜って美味しいと思って食べてますか?健康の為に食べてるのでしょう?」

と質問したら、

「いえいえ、ちがいますよ、味覚として美味しいと思って食べてるんですよ。」

と言うではありませんか!

僕はそれに真剣に驚いて、やっぱり何事も人それぞれだなあと改めて感心したものです。

大人になっても残る妙な罪悪感

ところで、大人になってから実家に帰るたびに、

「あんた、いまだに野菜が食べれないの!?」

という母親の言葉に、

「大人になると味覚は変わるというけど、ウソだね~。」

と返すことしかできない自分がたまに嫌になる時もあります。笑

食べ物の好みなんて自由でいいじゃないかと内心は思ってるので、本来であれば、「野菜は好きじゃないんだ」と返答できれば理想です。

 

でも幼いころから、「野菜食べられない子は悪い子」みたいなプレッシャーをかけられたせいか、野菜が嫌いな自分に、なんとなく罪悪感を感じてしまっているのです。

その罪悪感にさらに追い打ちをかけたのが、

田舎暮らししてから出会ったベジタリアンの人たちでした。

 

ベジタリアン(ビーガン)は田舎に移住しがち

ベジタリアンやビーガンの人は田舎に移住しがちです。

気持ちはわかります。

田舎の方が都会よりも住環境が健康に良いってことは間違いないからです。

空気が良いですし、なにより、野菜を自ら育てることができる土地を手に入れやすいです。

それは別にベジタリアンの人じゃなくても思うことだと思います。

 

気になるのはベジタリアンだと自称している人たちのことです。

ベジタリアンの世界って味覚とかじゃなくて、どちらかというと思想的な要素が強いんです。

それが理由なのか稀に他人への干渉の度が過ぎる人がいるのです。

 

そういう人がいるって話ですよ。

全員ではありません。

実際、そうでない人もたくさんいましたし、みんな良い人でした。

でも、一部、そうでない人がいるのです。

 

海外では、ベジタリアン(ビーガン)による肉を提供するお店への襲撃事件も起こっています。

宗教的な理由などもあるのかもしれませんけどね。

さすがに日本ではそこまでの事件はほとんど耳にしませんが、思想的に過激な人がたまにいるんです。

ほんとに。

一部のベジタリアンの店は客に嫌味を言う?

どちらにしても、なにかを食べるという行為は、

人によって味覚も含めて大きくその内容が異なってしかるべきだと思っている僕からすれば、他人から強制されるべきものではないと思っています。

 

どうしても誰かに「野菜を食べてほしい肉食をやめてほしい」と思うなら、言論で平和的に啓蒙してほしいなあと思ったりします。

または美味しい野菜料理のレシピを提供するとかね。

 

当時は田舎暮らしブームの初期でしたが、ぽつぽつと田舎にベジタリアンのお店が増えてきた時期でもありました。

健康・美容ブームも徐々に本格的に始まってましたから、そのブームに単に乗っただけというソフトな人もいましたけどね。

ところがですね、当時そういうお店に行ってみたところ、酷い目に遭ったという人の話もチラホラ聞きはじめたのです。

 

ある人は、店員にこんなことを言われたそうです。

「普段から肉を食べてるから、そんなに太っちゃうんですよ。」

普通、客にそんなこと言いませんよね。苦笑

すげえなと。

客を啓もうしようとしたのか、自分たちの優位を示したかったのか、まったくの謎発言です。

これを聞いて、かなり驚いたのですが、やっぱり、ベジタリアン系の人は一部、面倒くさい人がいるなぁと、そう確信したのでした。。。汗

 

ベジタリアン的思考は大きな方向性としては正しいが……

とはいえ、、、僕は野菜が苦手ではありますが、そういうお店が増えることは賛成かつ歓迎です。

選択の余地が増えることは生活レベルの向上につながりますからね。

それに僕もこの先、ついに味覚が変わって肉が食べられなくなった時に、野菜の美味しい店があるのは嬉しいですからね。笑

 

実際に、そういうお店に食べに行ったこともありましたが、マズくはありませんでしたね。

次にまた行きたいかと言われれば激しく微妙ですが、でも、野菜を上手に料理することで、美味しく食べられる方法があるということは理解できました。

 

それに、大きな方向性として、肉の食べ過ぎで栄養過多になるような食生活が見直されるのは自然な流れです。

肉食はモラルの問題もありますが、環境の問題もありますしね。

 

また、世界的にみても環境意識や道徳意識は高まっているわけで、食肉産業の批判されるべき部分なども改善される流れにあります。

この辺は、人工肉の出現と普及も今後の動向を注目したい部分です。

 

 

社会貢献としての安全で健康な自然食の推進

僕が一人で田舎暮らしをしていた時、まだ仕事が24時間365日稼働のコンビニ状態になる前です。

行ってみれば「適度な忙しさ」の時、地域活動をしていたことがあったのです。

 

実は、たまたま同じ「田舎への移住者」という共通点もあり、ベジタリアンの人たちと知り合いになったのです。

そして、彼らの活動やイベントに協力していたことがあったのです。

いわゆる社会貢献活動の一つだと(自分ではそう理解)して参加したのです。

先ほど書いた通り、食の改善は大きな方向性としては間違いじゃないし、協力すること自体は悪いことではないなと思ったのです。

 

ただし、ベジタリアン系の人って「左」というかリベラル系の人が多いんですよ。

僕は大学時代のサークル活動で左系はもう凝りている(飽きている)ので、最初に確認をしたのです。

 

主催メンバーに「あまり思想的・政治的な方向に偏るなら参加しない」と伝えたんです。

そしたら、「今どき、そういのは流行らないから気にしないでいいですよ」と言われ、それならばと協力させてもらうことにしたのです。

いや、「今どき」かどうかより、「あなた方の方向性」を聞きたかったんだけどな、と思いましたが、まあとりあえず参加してみることにしたのです。

(これが失敗だったんですけどね。)

 

ベジタリアンやビーガン系の人が苦手になった理由

さて、そのイベントは、いわゆる「食フェス」です。

ベジ系料理の出店ブースからなる地元初のイベントです。

僕は野菜大嫌いなので出店するわけではないので、宣伝とか小道具づくりとか客の誘導とか担当ですね。

まあ、僕が一番年下でしたし、パシリ的役割でしょうね。笑

 

でも、商工会にも入ってますし、いろいろ協力できることはありそうです。

さっそく、当時の田舎の実力者とされる人の一人に、「一緒にイベントを盛り上げませんか?」と呼びかけました。

すると、その時はまだベジタリアンという存在自体が田舎では浸透しておらず、しばらくは訝しげな眼で静観されてしまいましたね。

しかも「あの(ベジタリアンの)人たちはクセがあるから」と言われて、断られたんですよね。

これ、まじで肩身が狭い思いをしましたね。

 

まあ確かにベジタリアンの人はクセのある人はクセがありますけどね……。

でも、そういう偏見を持っているというのは比較的一般的見解ですし、まあ理解できました。

ていうか、食フェスイベントの主催メンバーが僕を含めて全員が田舎移住者ですからよそ者感もあったんでしょうね。

 

ところが、その「食フェス」が初回から大成功し、田舎へ多くの集客が見込めるくらいにイベント規模が成長してくると、田舎の実力者は掌を返します。

みずから「参加させてくれ」と言ってきたのです。

これはもう大人社会の典型的な嫌な面を見てしまった感は否めませんでした。

根性汚ねえなと。

 

ただ、その田舎の実力者が横入りしてくるころには、僕はもう彼らベジタリアンの人たちの活動からは手を引いてました。

というのも、当初の不安通り、主催メンバーの一部が思想的に排他的で、異なる考え方を受け入れない人がいたからです。

意見をしたら「ぶっつぶすぞ!」って言われた話

それは初回イベント後から彼らの態度に現れてました。

主催メンバーの一人が、「今回のイベントは意識が高い人が多くて良かった」などと言ったのです。

同時に、意識低い客ばかりの別のイベントを見下す発言もありました。

このときに「あぁやっぱり、この人たちは上から目線だな」と思ったものです。

 

裏を返せば、食に対し意識低い人、例えば僕のような肉食の人をバカにしているとも取れますよね。

こんなことを言われたらメンバーである自分も疎外感を感じざるを得ません。

 

それだけでなく、なにかを決めようとするときに人の意見を全く聞かない姿勢は気になりました。

僕が「その姿勢はおかしいです」と注意したら、

左系の主催メンバーの一人に「ぶっつぶすぞ!」とすごまれまして、うおっマジか?と。。。苦笑

 

まあ思想的に偏った人ってのは、理屈じゃ通じない性質が往々にしてあるものです。

「ぶっつぶすぞ!」と言われたら、理論的に返す言葉もないし、お手上げです。

あぁ、そうですかと言うほかありませんでした。

 

でも、よくよく考えれば僕の役割はただのイベント管理のサポート役です。

彼らはみなベジ系の飲食店をやっており、イベントで自分たちの商品を売ろうとして必死です。

それを考えれば出店もしない、しかも年下の僕に、何であろうと指摘されるのは腹が立ったのかもしれません。

「ぶっ潰すぞ」氏の作戦か「給食をベジ化」

ところで、この「ぶっ潰すぞ」発言の人、厄介なことに活動家だってことも後でわかってきたんですよね。

「(左翼的活動は)今は流行らない」なんて言っていたくせに、話を聞くと割とそっち寄りな人だったんです。

そうと分かってれば、近寄らなかったんですが、後の祭りです。

 

とくに僕が疑問に思ったのは、その人が自治体などに働きかけて、幼稚園や学校の給食をベジタリアン化しようとしていたことです。

確かに、給食に対して働きかけをしたいという話は以前に直接本人から聞きましたが、まさか既に大規模に動いてるとは思いませんでした。

当時の噂によると自治体にもベジ化賛成の人がいて、実現させるかどうか実際に検討されたようですが、反対する保護者も多かったようです。

 

その後、僕も移住してしまったので、結局どうなったか知りません。

でも、僕が思うに栄養学とか科学的に基づいてベジ化を提案しているのかという部分が非常に怪しい印象はありました。

そこがちょっと怖いなと思ったんですよね。

 

例えば、各家庭で食事はバラバラですし、朝ごはんがない家もあれば、給食くらいしかろくに食べさせてない家もあるかもしれません。

であれば、ベジ給食だけでは栄養不足に陥ります。

栄養は足りている、今の栄養学は間違っている、経済・企業優先の栄養学だ!などというのが当時の彼らの理論でしたが、であればそれを覆すだけのデータが無いといけません。

それが用意されたうえで言っているのか?と疑問は残りました。

 

各個人で体の特性もあれば、実際に体の大きさも違うわけで、その辺りも考えて今の給食の形になっているわけです。

もちろん、異常気象で水産物や畜産物が手に入らないとか、価格が高騰して予算が足りないなどの事情があれば別ですけどね。

そうでないうちは、この何十年と実績のある給食で僕は問題ないと思うのです。

 

ベジ化は方向性としては大きくズレてはいないと思いますが、個人的には単に「ベジ」を選べるような形になるだけで足りると思うんですよね。

何事も偏るのは良くありませんし、それを強制するのは、もっとよくありません。

ベジタリアンの人たちが上から目線だと思うのは、こういう強制的にやろうとしているスタンスです。

たから、「ぶっつぶす」なんて平気で言えてしまうのでしょうね。

お客さんにも「ぶっつぶすぞ」

でもその後にこんな話を聞きました。

その「ぶっつぶすぞ」と発言したメンバーの店に対して、お客さんが『商品に不備がある』と苦情の電話を入れたらしいのです。

すると、その人は、「本物を知らない人は買うな!マジでぶっつぶすぞ!」などと電話口ですごんだそうなのです。

そのお客さんは僕の知り合いなので、この話は嘘ではなく事実です。

世界は狭いのです。

 

それにしてもビックリしましたね。

この人は誰に対してもそんな態度なんだってわかりました。

自分らの思想が一番だという上から目線が極まるとこうなっちゃうんだと思いました。

でも、こういう人が、ベジ系の人の中には、たまーにいるんです。

 

もう一つエピソードがあります。

ある人が「ぶっ潰すぞ」が口癖の店の商品を買ったけど不良品だと思って、捨てるつもりで自分の飼っていた犬に与えたそうです。

自然食品ですし、まあ普通の犬だったら、与えれば喜んで食べるような商品です。

そしたら犬はそれを蹴っとばして意地でも食べなかったそうです。

そもそも犬も食べない自然食って存在するのかと当時は不思議に思った次第です。

 

それは発酵食品だったのですが、実は僕も仲間だった時代に食べたことはあるんです。

でも、いまいち発酵しきれてなくてグズグズで、何じゃこりゃマズイなと思ったものです。

 

思うに発酵食品って菌が大事ですよね。

この菌というものは、その人の内面も見てるんじゃないかなと思ったりしましたね……。

「奥さんとうまく行ってないすか?」を20回繰り返す

そんなこともあり、食フェス仲間とは疎遠になりました。

ところが、ある時ばったりと、その「ぶっ潰すぞ」の粗暴な人と近所のホームセンターで出会ってしまったんですよね。

 

僕としては「ぶっつぶす事件」以来、顔も見たくなかったのですが、向こうから挨拶してきたので話をせざるを得ませんでした。

僕はその時とは状況が変わっており、妻と結婚していたのです。

すると、どこからその情報を知ったのか、「結婚したって噂を聞きましたよ、結婚生活はどうですか?」などと聞いてきたのです。

一瞬「なんでオマエに答えないといけないんだ」と思いつつ、仕方なく笑いながら、「まあまあ、ぼちぼちです」と言って去ろうとしたらビックリ!

「なんですか、ボチボチって、どうしたんですか?」

「うまくいってないんですか?おしえてくださいよ!」

「うまくいってないんですか?どうなんですか?」

などと言って、まるでヤンキーのように異様にしつこく絡んできたのです。

ていうか、元ヤンキーなんですかね……。

 

結局20回くらい「うまくいってないんですか?」と聞かれまして、正直、気持ち悪かったですね……。

要するに、この男のせいですよ。

僕がベジタリアンの人を本気で嫌いになったのは……。苦笑

 

でも、いつのまにか地域からいなくなっており、どこかに再び移住してしまったようですけどね。

その時はホッとしましたね。

肉食は穢れているんでしょうか?

でも、これだけじゃないんですよ。

一緒に食フェスをしていたグループ以外にもベジ系の人に会ったことがありますが、まだまだ、変な人は他にもいます。

 

みんなでとあるイベントをして楽しんだ後です。

ベジ系主催者が仲間に握手をしてお礼を言って去るシーンがありました。

そころが、その主催者は、野菜が苦手な僕だけ握手を拒んできたのです!

何故握手をしなかったのか。

それは別の仲間が、僕のことを「肉食をする人だよ」とその主催者に紹介したからなのです。

とても普通の人がとる態度じゃありません。

 

他にもあります。

ネットで見かける自然派で有名な某○○メーカーの子息が某イベントにやってきました。

一応大人なのですが、挨拶もできない子供みたいな礼儀の無い人でした。

まるで、崇高な目的に沿っていれば、こういう挨拶もしない無礼な態度が許されると思っているかの如く横柄でした。

 

本当に一部の人なんですよ、変な人は。

他人に危害を加えなければいいんですけどね、その一線を越えてきたらもう付き合えないですよね。

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