
先日、2022年の正月特番で「フリーター家を買う」というドラマが再放送されていました。
「おぉ、家を買う映画なのか!?」
と思って録画しましたら、なぜか話が完結しておらず「おかしいな?」となりまして。
どうも全10話のドラマが3,4話ずつまとめて3時間ほどの特番として、3日にわたって放送されていたそうで。
そうとも知らず初回分だけしか録画しておらず、残りの7話分ほど見逃してしまいました。苦笑
あきらめて仕方なくFOD(フジテレビオンデマンド)を契約して続きを見ました。
契約中のunextとかでも扱っているか調べたのですが、最悪なことにFODしか扱ってなかったですね…。
FODは1カ月無料みたいなので、「ただ見」して解約できればいいかなって思ってますけども。笑
それにしても、せっかくBDレコーダー買ったのに録画し忘れて後悔です。苦笑
ちなみに僕はドラマとかあまり見ない人なんですが、最終話までしっかりと見てしまいました。
感想はズバリ面白かったです。
自分の20代の頃の境遇と主人公が重なってしまって共感が半端なかったからでしょう。笑
最近見た映画やドラマの中でも、かなり面白い部類に入るのではないかと思います。
というわけで今日は「フリーター家を買う」のあらすじと感想について書いてみたいと思います。
ネタバレしてますので、これから見る予定の人は読まないでくださいね。
目次
「フリーター家を買う」あらすじ ※ ねたばれ~
まず最初に言っておきます。
タイトルでは「家を買う」とあるのですが、家を買うことに主眼を置いたドラマではありません。
マイホーム系のブログを書いている自分としては「ビフォーアフター」とか「ドリームハウス」みたいな要素が少しくらいあるのだろうと想像したのですが、全く違いました。笑
もちろん日テレ「有吉ゼミ」の「坂上忍、家を買う!」みたいな話でもないです。笑
まあ、当たり前か。笑
ですので、ドラマの中に家の購入や間取りなどのノウハウはありません。
簡単に言えば、家を買うために頑張るフリーターの人間ドラマです。
ちなみに調べると原作があるみたいです。
図書館戦争を書いた有川ひろさんの作品らしいです。
が、テレビドラマは原作とはストーリーが少々(だいぶ?)異なるみたいです。
原作の内容についても少し調べましたが、テレビドラマの方が面白そうだったので原作は読まないことに決定。笑
というわけで、テレビドラマ版のあらすじを少し詳し目にお話しします。
家を買うと決意するまで
大学を卒業した主人公の誠治(二宮和也)はそこそこ大きな企業に就職しますが、3か月で辞めてしまいます。
というのも、企業研修でなぜか「お寺に修行」に行かされたり、「行きたくもない飲み会」に強制参加、さらに「理不尽な上司」とそりが合わなかったり。
まあ、会社員にはよくある話ですね。笑
しかし、その後の再就職で苦労します。
一流とは言えない大学を出た誠治は、就職活動をはじめるも何度も面接で落とされてしまいます。
就職活動の間、アルバイトもしますがどれも長続きしません。
そんなある日、母(浅野温子)がうつ病になってしまいます。
「うつ病になったのは誠治が就職もせずにフラフラしてるからだ!」
と父(竹中直人)とケンカになった誠治は「月に3万食費を入れる!」と意気込んで自給の高い土木作業のアルバイトを始めます。
ちなみに主人公の家族構成は以下の通り。
つーか、父が経理マンとか、ウチと一緒だし。笑
今でこそITやってるけど、ホントは経理とか事務をやりたかったんだよね。
主人公:誠治(二宮和也)
父:誠一(竹中直人)・・・中堅商社で経理マンとして働く
母:寿美子(浅野温子)・・・専業主婦
姉:亜矢子(井川遥)・・・医者の家に嫁ぐが嫁姑問題に悩む
ある日、母がゴミの出し方に悩んでました。
うつ病のためかゴミの分別がうまくできずに、近所のゴミ当番に自宅玄関前までゴミ袋を何度も突き返されてしまうのです。
そこで誠治は母の代わりに、自ら分別してゴミを出します。
ところが、誠治が自らゴミの分別を確認したにもかかわらず、再びゴミが突き返されます。
そこで、ゴミ捨て場を陰からこっそり見張っていると、隣のオバサン(坂口良子)が燃えるゴミに不燃ゴミをまぜて突き返している姿を目撃。
なんと、誠治の母は隣のオバサンから陰湿なイジメを受けていたのです。
困った誠治と姉は、うつ病を治療するために母を病院に連れて行きます。
病院からは治療と同時に環境を変えるための引越を勧められますが、誠治の父はそれに大反対します。
父は母のうつ病を病気と認めず、会社の家賃補助で月に5万の家賃で暮らせる立派な一軒家を出ていくのは無駄だと言うのです。
そこで誠治は自分の力で母のために家を買う決断をするのです。
父とのいざこざ
高時給の土木作業でお金をためつつ、就職活動を続ける誠治。
定期的にハローワークに通うも、毎度面接で落とされます。
そんな時、とある会社の一次面接に合格し、二次面接に進むことになったのです。
が、大切な二次面接に向かった先で、うつ病の母からSOSの電話があり急遽帰宅。
誠治は二次面接に落ちてしまい心身ともに疲れ果てます。
ある時、母のうつ病に自らの責任を感じていた父が、母とコミュニケーションを取ろうとワインを一緒に飲もうとすすめます。
ところが、うつ病の薬とアルコールが反応して、母が極度のうつ状態に陥り、自殺未遂をして入院してしまったのです。
うつ病をバカにして病院にも付き添わない父は「酒は厳禁」という医師の忠告も知らなかったのです。
誠治と姉は父を責めます。
その後も、頼んでもないラーメンが10人前も届いたりして、隣のオバサンのイジメは続きます。
しかし、そのイジメは父が10年前にここへ引っ越してきた時に、町内会の飲み会で近所の人たちの前で自慢話をしたことが原因だということがわかりました。
さらに、父が若い女性と陰で交際をしている様子を街で偶然に目撃してしまった誠治は、その女のことを問い詰めます。
うつ病の原因を作っただけでなく、浮気もする父。
しかも浮気などしてないととぼける父に「家から出て行け」と誠治は責めたて、父は本当に家出してしまいます。
まもなく母が退院するのに父がいないことに困った誠治と姉は、若い女(玄理)のアパートに乗り込みます。
が、そこに父はいませんでした。
そこで若い女に父との関係を断つようにお願いをすべく話をはじめます。
すると突然アパートに父がやってきて誠治と姉は急いでベランダに身を隠し二人の会話を聞きます。
なんと父は浮気をしていたのではなく、公認会計士の試験を受ける女のために勉強を教えていただけだったのです。
さらに女が試験前に働かなくても勉強に集中できるよう、お小遣いもあげていたのです。
女が「もう支援は不要です」と伝えると、父は言いました。
「会社では責任ある立場なのに部下から煙たがられていた、だから、会計の勉強のことで頼られたことが嬉しかった」と。
父の複雑な事情を知った誠治は、徐々に父とコミュニケーションを取るようになります。
それと同時に父も母のうつ病に理解を示し、母の面倒を見るようになります。
アルバイト先での恋愛
そんなとき誠治のアルバイト先で事故が起きて、バイト仲間の鉄平(丸山隆平)が意識不明の大けがを負います。
現場監督のゼネコンの管理者の千葉真奈美(香里奈)が責任を感じて会社に来なくなります。
真奈美は以前にも自分の管理する現場で大事故を起こしてしまった事もあり、二度も事故が起こったことにショックを受けたのです。
ちなみに現場は新東名で、誠治がバイトする土木会社がゼネコンの管理下で下請けとして働く構図です。
誠治は真奈美に恋心を持っており、会社に来なくなったことを心配し、彼女を励まします。
そのおかげで真奈美が会社に戻り、哲平も意識が戻ります。
その頃、いつのまにか誠治はアルバイト先で頼りがいのある存在になります。
パソコンが使える誠治は、会社へのパソコン導入と経費管理を任されることになったのです。
しかも自宅勤務(リモート勤務)も許されることになるのです。
ところが、家で仕事する誠治を見た父は「またアルバイトを辞めたのか」と誠治に嫌味を言いケンカになります。
次の日、バイト先の飲み会で父の悪口を愚痴った誠治は社長に酷く怒られ、親の苦労を教えられます。
誠治は反省して父に謝罪し、面接対策や社会人としての常識などのレクチャーを受けるようになります。
そのかいもあって、とある大手企業の一次面接に合格するのです。
父は「喜ぶのはまだ早い」と嫌味を言う陰でガッツポーズして喜びます。
さらに嬉しいことに、高時給バイトのおかげで貯金も100万円たまり、家を買う準備は着々と進んでいたのです。
せっかく貯めた100万円をだまし取られる
その頃、隣人の意地悪なオバサンは、悪徳商法に引っ掛かって何百万円もお金をだまし取られていました。
なぜ悪徳商法に引っ掛かったのかというと、実はオバサンの息子と関係がギクシャクしていて、家族の不和は悪霊の仕業だという霊感商法にまんまと引っ掛かったのです。
騙されたことに気が付いたオバサンは、だました霊感商法営業マン(ムロツヨシ)を家に呼びつけます。
でも、営業マンに金を返せなどというわけでもなく、隣に不幸な人がいるから相談に乗るようそそのかすのです。
ちなみに、隣のオバサンと嫁の嫁ぎ先の姑の二人は、よくもまあこんな意地悪な人がいたもんだと感心するほどです。笑
霊感商法の営業マンは悩みを解決しますよと母に接近します。
うつ病で断固とした意思表示ができない母は案の定、お札や印鑑を100万円で契約してしまいます。
そしてこのドラマで一番の最悪な事件が起きます。
誠治が大手企業に二次面接に出かけた日、その先でまたしても家からの電話。
仕方なく家に帰ると家には母と営業マンがおり、誠治にお札や印鑑の代金100万円を払えと責め立てます。
霊感商法はTVで話題になっており、裁判をすれば勝てることを誠治もわかっていました。
が、裁判が母のストレスになると思った誠治はスパッと縁を切るため貯めた100万円を営業マンに払ってしまいます。
事情を知った父は激怒して、またケンカが始まりすべてが振出しに戻ります。
大手企業かバイト先に就職か?
誠治が二次面接を落ちたこと、さらに貯めた100万円をだまし取られた話を聞いた後、バイト先の社長が誠治を社員に誘います。
誠治は社長に「同情してるからか?」と問いますが、純粋に自分のビジネスパートナーとして認めたからだと本音を伝えます。
そんな時、幸いなことに、二次面接を欠席した大手企業から連絡があり、欠員が出たから面接に来いと呼ばれます。
そこで見事に内定を勝ち取った誠治ですが、バイト先を取るか、大手企業を取るか岐路に立たされます。
誠治が迷っていることを父に話すと「土方にするために育てたんじゃない!」と父は大激怒します。
その一方で真奈美に相談すると、自分の基準で決めろとアドバイスされます。
そんな真奈美も憧れていたゼネコンの設計部門への異動のチャンスを手に入れ、現場を離れて和歌山支店に転勤することを決めました。
そして誠治も真奈美のアドバイスをもとに「自分の基準」で、アルバイト先の土木会社を就職先として決断するのです。
父はこっそりと誠治のために土木会社の社長に息子をよろしくと挨拶に行きます。
母のうつ病対策=家の引越は、父の発案で二世帯ローンを組んで中古の一軒家を買うことになります。
つまり、頭金と自分が働いてるうちだけ援助してやるから、残りはすべて誠治が払えという父の提案を誠治は飲んだのです。
もちろん誠治は、頭金もなにもかも全部、必ず後から自分で払うと強がります。
そして、無事に引っ越しの日を迎え母にも笑顔が戻ります。
引っ越し作業の途中、誠治は思い立ったように和歌山へ旅立つ直前の真奈美の元へ向かいます。
まさに出発前の長距離バスに乗る直前に、恋心を抱いていた真奈美に対して最後の最後で気持ちを打ち明けるのです。
その後のスペシャル番組
以上が、あらすじです。
残念ながら家を買う話がメインではありませんでしたが、主人公の振舞いや、ストーリー展開が懐かしいというか、ホント共感ですねー。
学歴や一流企業などエリート主義、権威主義を一刀両断するような話など、スカッとする要素もたくさん盛り込まれています。
とても楽しめるストーリー展開だなあと久々に感心したドラマです。笑
ちなみにストーリーの大筋の中の小さなエピソードも楽しめます。
少しばかり紹介しますと、誠治のバイト先の先輩の哲平が、バイト先の会社の事務員の女性(岡本玲)に恋する話。
事務員の女性は土木会社に就職しているにもかかわらず土木作業員をバカにしており、結婚相手はゼネコンのエリート社員だと公言していました。
哲平のストーカーのような猛烈なプッシュを連日無視して、合コンで出会ったエリート弁護士と付き合ってみるも弄ばれて終わります。
実はそのエリート弁護士は隣のオバサンの息子だったりするのですが。笑
その後、哲平と事務員の女性は結ばれるのですが、暗に大事なのは金じゃなくて愛だよね、と訴えるストーリーに清々しさを感じました。
あと面白いのは姉の嫁ぎ先の病院が典型的なお金持ち家系で、世間体を守りつつ主婦友達の妬み・嫉みと、姑の意地悪を耐え忍ぶという話。
孫を医者にさせて医院を継がせようとする嫁と姑の対立が徐々に激化するのですが、これも最終的には姑にビシッと本音をぶつけてスカッとして終わります。
とにかくミニエピソードも結末が気になるし、しかも、ちょいちょい涙が出そうになる感動の展開もあるという、本当に良いドラマでした。
ただ、問題なのはスペシャル番組ですかね。
誠治と真奈美のその後や、真奈美の家族の話、そして誠治の両親の結婚秘話など、確かにちょっと知りたいなと思いますけども、それがストーリーのすべてでした。
「渡る世間は鬼ばかり」かよと思わせるほどの内容の薄さ。笑
でも、こういう家庭内ドラマみたいなのが面白かったりするんですけどね。
というわけで、結論から言いますと非常にオススメのドラマです。
FODじゃなくTSUTAYAとかでレンタルDVDもあるそうなので、「ヒマな人」はぜひ見てみてください!笑
というわけで、珍しくドラマの紹介の話でしたー。