割と手軽に移住しちゃった感が否めない当時の僕の田舎暮らし。
家や土地がローコストで手に入ったということも大きな理由かもしれません。
まあもともと思いついたら即実行しちゃうタイプでしたので、取り掛かっちゃえば、意外とあっさりできちゃったというのが実際のところかもしれません。
いや、田舎暮らしなんて、難しいことではないですからね。
要は「思い切り」ですし、みたいなノリです。笑
それよりも、大事なのは、移住してからの生活です。
これがホント、大変なんですよ。苦笑
思い知らされましたよ。
目次
目があえば挨拶。親切で優しいお隣さん
ところで、不動産屋のSさんに土地を紹介してもらったときの話。
その時に、ちょうどお隣のおばちゃんが外にいたんです。
「おう、新しい人かい?」
みたいな感じで声をかけてもらったんです。
普段なら、
「めんどくさいことにならないといいなあ・・・。」
とか内心思っちゃう心配性の自分なんですけどね。笑
でも、そのお隣さん、すごく感じが良かったのです。
なによりとても笑顔だし、その表情から言葉に嘘が無いのがわかります。
しかも初対面でありがちな「ぼくへの警戒心や嫌悪感」を全く感じないのです。
不動産屋のSさんがオバチャンに向かって言いました。
「今度ここに引っ越してくる子だからさ、よろしく頼むねー」
おばちゃんがこたえます。
「そうかい、そりゃ楽しみだ。色々と教えてやるからよ。」
僕:「ありがとうございます」
おばちゃん:「うちは畑やってるから、食うのに困ったら分けてやるよ。」
Sさん:「あ、だめだめ、この子、野菜苦手だそうだよ」
うお、Sさん、何を言ってるんだ!
そんなこと言わなくてもいいのに!
ま、でも仕方ないか!白状しちゃえ!
僕:「すみません、野菜ダメなんですよ、アハハ!」
すると、おばちゃん:「そうかい、そりゃあ仕方ねえな!アハハ!」
まったくムッとする様子もなく笑い飛ばしてくれました。
メンタリストのDaiGo氏じゃないけど、人間って顔に一瞬出ますからね。笑
なので間違いなく、この人いい人だなと思いましたね。
田舎暮らしの頼りはお隣さん
正直なところ、今でもお隣のおばちゃんには感謝しています。
隣のおばちゃんがいなかったら、田舎暮らしは最初から挫折していたかもしれません。
だって、田舎のルールとか行事とかも、何もわかんないですからね。
それを全部教えてもらいました。
引っ越した当初、お隣さん含めて3軒ばかし、一人で挨拶には行ったときのことです。
おばちゃんいわく「小さな集落だから、挨拶に周るなら差別なく全員周った方がいい」とのこと。
なるほど、人間関係が希薄な都会ではありえない発想です。
聞いておいてよかったです。
しかも、部落の十数件を1軒ずつ、おばちゃんは一緒についてきてもらいました。
「よろしくたのむよ」
みたいに言ってくれて、いやあ、心強かったですね。
いわゆる「姉御肌」と言うのでしょうか。笑
とりあえず、「この人の言うことを聞いていれば間違いないな」って感じでしたね。
近所の人は100%新しい隣人に警戒する
思うに最初の挨拶は非常に重要です。
とくに田舎は、東西南北のそれぞれ1軒だけ挨拶にいくだけでは足りません。
なぜなら、その集落全員が親戚みたいな感じだからです。
つーか、これはほんとにそうなんです。笑
かなり近所のつながりが強いのです。
なので挨拶を最初に全員にしておいたのは、僕の今後の田舎生活において非常にプラスだったと思います。
そもそも田舎の人って「よそ者」を嫌います。
いや、田舎に限らず都会の分譲地でも、だれでも近所に新しく引っ越してくる人がいたら不安に思うはずです。
ちゃんとした人なのだろうか?
ヤンキーやチンピラみたいな人じゃないだろうか?
トラブルにならないだろうか?
騒音や境界にやたらうるさい人じゃないだろうか?
と相手がどういう人かわからないうちは不安になるものなのです。
当時の他の移住者の人たちの様子をみても言えます。
まず最初の挨拶をしておかないと、確実に悪い噂が立ちます。苦笑
あの人挨拶もないけど何者?
車のナンバーが辺だけど、どこの人?
顔見たけど不愛想な感じだよ?
それは悪意や敵意に見えますが、ある意味で相手への恐怖心と自己防衛心の表れなのです。
近所づきあい完全無視も「あり」だと思う
僕は正直、田舎独特の「みんな親戚」みたいなご近所関係はすごく苦手です。
そもそも山奥に住みたかったくらいだし、孤独でも平気なタイプですからね。
でも、もしも画面できないくらい苦痛でしたら、近所づきあいはしなくてもOKだと思います。
完全無視でも大丈夫だと思います。
ただし、ゴミの問題と地域清掃の問題だけは、関わらないといけないですけどね。
実体験上、それ以外のことは参加しなくても、よほど問題は起こらないはずです。
当時は田舎暮らしの情報ってインターネットにはとても少なかったし、どのように振舞うのがベストなのかって自分もわからなかったですからね。
なので、最初はみんなの言うことに従おうと思ったのですが、実体験すると、そこまでしなくてもよかったなと思います。
逆に今の時代は、色んな田舎暮らしの情報が出回ってます。
逆意見もありますよね。
「田舎暮らしをするなら、近所とうまくやっていけない人は無理だ」
みたいに「自分はうまくやってる」アピールをして、なにげにマウント取ってくるような人もいますが(誰だよ?笑)
僕の実体験からしても、決してそれは王道ではないです。
みんながみんな、明るく振舞える人ばかりではないからです。
そもそも、田舎に元々住んでる人にだって暗い人はいるからです。
正直なところ、今の時代は近所とまったく関わらなくても生きていきやすいと思います。
「村八分」みたいなことしたら速攻で訴えられて明るみに出ますし。
なので完全無視とはいかなくても、「基本参加するけど、祭りだけには一切出ない」という中間的なスタンスでも全然いけると思います。
最初にちゃんとした理由をみんなに示して、そう宣言すればよいのです。
もしも昔に戻れたら「地域行事は出ません」って宣言したでしょう
いや実際に、そういう人いましたからね。
本当に。
もっとすごいのは、こっそり引っ越してきて、しれっと暮らし始めた人もいましたよ。
「僕もそうすればよかった」って後から後悔しましたよ。
といっても、さすがに勇気のない(というか最低限の良識はあるつもりの)自分には、そこまで傍若無人な振舞いはできないですけどね。
なので、まあ、お隣さんくらいには挨拶しますよ。
でも、それくらい強い気持ちでいられたら、今頃まだ田舎に住んでたかもしれないですね。苦笑
そういう人は間違いなく集落の中で孤軍奮闘する程度のメンタルの強さは持っています。
「なんだか陰口言ってやがるな?」くらい思っても、ぐっと抑える我慢の心も持っていることでしょう。
でも、恐らく今は、昔よりも地域行事に関わらず生活できる環境が整っていると思います。
田舎暮らし推進のため、村八分みたいなことをするな、無理に行事に誘うなと地域の長に通達している自治体もありますしね。
なので、時を経るにつ入れて「田舎暮らしに地域コミュニティの触れ合いを求めずに、自然の中で暮らす」ということに没頭できる環境は整ってきてると思います。