暗い部屋を明るくする意外な方法をご紹介

先日テレビでお宅訪問番組(BSの隣のすごい家)を見てましたら、

暗い部屋を上手に明るくしている家が紹介されてまして、

意外と思いつきそうで思いつかない意外な方法で感心しまして、

今日は、その意外なアイデアの話をしたいと思います。

 

ちなみに我が家の「暗い部屋」ということでは、

家の北側にある玄関や書斎、寝室、WICなのですが、

さほど暗いという印象がないんですよねー。

そこで我が家の北側の部屋についても、

なぜ暗い印象がないのか等、お話ししたいと思います。

明るい家にしたいなあー、と考えてる人は参考になるかもしれません。

 

暗い部屋を明るくする意外な方法

早速ですが、その暗い部屋を明るくする意外な方法のお話です。

実はそれは「間取り」の工夫ではありません。

どっちかというと外構の範疇なのです。

例えば、こんな感じの間取りの平屋があったとします。(間取りは適当です)

北側に玄関と子供部屋、洗面脱衣所、バスルームがあります。

もちろん、上図の青線部分に窓を付ければ柔らかい光が終日入りますが、

LDKなどの南側の部屋と比べると暗いと思います。

 

これらに光を取り入れる方法として、なんと「塀」を使うのです。

部屋の間取りを変えたり屋根にトップライトなど、家には手を加えません。

具体的には、こんな感じです。

解説しますと、北側に白く塗った高い塀を作り、

その塀に太陽光が当たるよう北側にスペースをたくさん取ります。

そうすることで塀に射した太陽光を部屋の中に取り込むのです。

 

もちろん二階建ての場合は、北側の境界と家屋の距離を、

平屋の時よりもさらに取らなければなりませんけどね。

若干、土地の広さが要求されるかもしれませんが、

でも、この方法は思いつきませんでしたねぇ。

あと、目隠しにもなりますね。

 

白い壁からの反射は意外と明るい

しかし、このような壁に太陽光を反射させるという方法は、

直射日光ではないので、あまり光度が期待できない印象があります。

でも、テレビで見る限り、とても明るかったです。

 

確かに、すごく晴れた日の真っ白な外壁の家を見た時「まぶしいな」と思いますし、

白い物体からの反射光って想像以上に明るいのではないかと思いました。

 

また、このように「壁で太陽光を反射させる仕組み」は、

光が入りにくい分譲地などの住宅密集地ほど効果を発揮するとのことで、

こんな感じの事例も紹介されてました。

南側に隣家があるケースって多いですよね。

しかも、昼間(特に冬)は太陽光があまり入りません。

それでも普通は上図のように南側に庭を造り、

同じく上図の青線のように南側に大窓を付けると思います。

 

それを敢えて南側の窓は減らすか小さくして、

東西(この場合は西)に大きな窓を付けるのです。

その窓に沿って、やや角度を付けて白い塀(赤線部分)を設置して、

太陽光を反射して取り入れるのです。

 

こうすることで、通常なら夕方にしか陽が入らなかったLDKが、

お昼(正午)以降ずっと壁の反射により太陽光を取り入れることができます。

 

さらに塀があるおかげで目隠しにもなります。

これにより明るいだけでなく、LDKの「覗かれてる感」も解消されます。

一石二鳥です。

 

北側の部屋でも窓を付ければ明るい

以前に、こんなブログを書きました。

住林さんの工事の様子のブログなんですけども。

そもそも北側に窓を付けることについては、

設計段階で少し悩んだこともあったんですが、

昔と違って今の住宅は断熱性や気密性に優れてますから、

北側の窓には何らデメリットはありませんでした。

むしろ部屋も明るくなり付けて良かったと思っています。

 

ただ、南側の部屋と比べたら、もちろん暗いです。

それは否定しません。

 

とはいえ、住んでいる限りでは、

家の北側の部屋が暗いな、失敗したな、という印象があまりないのです。

それには理由があります。

 

オープンな間取りが明るさを強調する

恐らく、間取りがオープンなのが理由の1つだと思われます。

我が家の間取りは、各部屋の仕切りを引き戸にしているので、

引き戸を開け放しておけば各部屋がつながるのです。

 

例えば1階の北側にある、玄関、書斎、和室はすべて引き戸になっており、

開放したままにすればLDKと区間がつながります。

昼間に引き戸を開放している時は南側のLDKの光が差し込みますし、

開放しているので閉塞感が無くなり、印象としても明るく感じるのです。

 

常に使わない部屋は北側でも問題ない

その一方で、二階はWICと寝室が北側に位置しますが、

寝室も南側の明るい部屋と引き戸でつながっており、

引き戸を開放することで全体が一体化し昼間はとても明るいです。

間取りのご紹介(住友林業の家 2F編)

というか、そもそも寝室は夜しか使わないので暗くても問題はないんですよね。

あとWIC(ウォークインクロゼット)も北側ですが、

長くいる場所ではないので、まったく問題ありません。

 

このように北側に普段いる部屋を配置してないのも、

「北側が暗い」という印象が少ない大きな理由です。

 

そもそも昼間も照明を付けっ放し

あと照明の問題もあります。

僕が子供の頃は照明を付けっ放しにしていたら、

親に怒られたものですが、その時のセリフは、

「電気代がもったいない!」

でした。

でも今の時代は照明のほとんどがLEDですから、

当時と比較にならないほど電気代がかかりません。

 

それもあって、我が家では例えば玄関は昼間でも照明をONにしています。

寝る時以外はずっと照明をつけています。

それもあって暗いという印象があまり無いのかもしれません。

あと、当たり前ですが普段ずっといる部屋でもないですしね。

同じく北側にある書斎・仕事部屋も昼間から照明をつけています。

やはり仕事をするとなると、手元が明るくないと厳しいですからね。

 

まあ、照明云々よりも、玄関も書斎もLDKとつながって一体化しているので、

そもそも暗さや閉塞感を感じないんですよね。

 

その部屋に太陽光が必要かどうか?

結局のところ、よくこういうフレーズを聞きますが、

「昼間でも照明を付けないと暗い部屋(家)」

「それが何か大きな問題なのか?」

と、基本に立ち返って考える必要がありそうです。

 

思うに、直接の太陽光が絶対に必要な部屋って存在するのか?

ということなのです。

間接的に光が入ってくればそれで問題ないと思いますし、

ジメジメしてカビなどが生えるのを気を付ければ良いだけだと思っています。

 

そのためには真っ暗にせず間接的にでも太陽光をいれて、

最も大切な風通しをよくすることです。

であれば我が家のように引き戸の開放で部屋を連結できるようにしておけば、

空気も循環しますし、太陽光も共有できますので、問題はありません。

 

引き戸の良いところは、常に開け放しておけることです。

開き戸タイプでも開け放しにできますが、

開口部の広さと開け放した時の見た目の自然さは引き戸にはかないません。

 

もちろん、引き戸以外にも他にも方法はたくさんあると思いますので、

間取りを大きく変えずに」明るくする方法として少し考えてみました。

 

室内窓

僕の親戚の家(築30年)の話になりますが、

そこでは日当たりの悪い窓のないリビングを明るくするために、

隣の部屋との壁に室内窓を付けていました。

親戚の家の室内窓は木調の窓枠で洋風タイプのものでしたが、

上のようなタイプの室内窓もシンプルで悪くはないと思います。

 

天窓(トップライト)

これが一番オーソドックスかもしれません。

天窓(トップライト)で屋根にあたる太陽光を取り入れる方法です。

とはいえ昔は天窓は雨漏りの原因になると言われてました。

さすがに現在ではその心配も少ないでしょうけども、

やはり施工技術に不安のある業者には任せたくないなあと思ってしまいます。

なので「なにかあったら完璧に保障してくれるアフターのしっかりした会社」でないと、

天窓を採用するのは不安がありますね。

あと、夏の暑さ対策とか冬に暖かい空気が上に溜まる問題とか、

部屋の空気の循環には気を付けないといけないですね。

 

グレーチング

天窓を付けようにも2階建ての1階だった場合は、

どうしましょうか?

その場合は、グレーチングを使うという方法もあります。

 

実は我が家も2階の室内物干しの畳スペースを、

グレーチングにしようかと考えたことがありました。

ただ、和風っぽい部分があったので似合うかどうか不安があったのと、

畳コーナーは捨てがたいなと思い採用しなかったのですが、

5軒目の家を建てるなら採用してみたいワザですね。(出た、5軒目妄想!)

 

とにかく白!ホワイトだらけにする

最後に個人的にけっこう効果的だと思う方法です。

1軒目の家、僕が田舎暮らしを始めたころの家は、

とにかく「白」にこだわりました。

正直なところ、何も家にこだわりがない時代に建てた家ですが(苦笑)、

当時はとにかく白が好きだったので、

建具も壁紙も外壁も全部「白」にしてほしいとだけ希望を伝えたのです。

さすがにフローリングだけはナチュラル色になりましたけども。

でも思うに、積水ハウスの時はフローリングはダーク色。

住林の家ではフローリングはミディアムブラウン、さらに壁紙はベージュです。

印象として家の全体的な明るさは少し抑えられた感がありました。

が、その一方で田舎暮らしの時は白がまぶしい時さえありましたので、

やっぱり白色の光の反射効果は高いと思います。

 

あと、田舎暮らしの家は外壁も白でした。

土間コンの白や、白い砂利などもありましたね。

それらの家の外にある白色に反射する光もかなり感じられました。

このように家の中も外も白=ホワイトだらけにすることで、

さらに明るさを感じられる家にできることは、

実体験からも間違いないと思いますね。

 

というわけで最初にご紹介した壁からの反射光と同様に、

反射する太陽光は家の明るさ対策に意外と役に立つよというお話でした。

ご参考になれば幸いです

Twitterでフォローしよう